事前確定届出給与(じぜんかくていとどけできゅうよ)とは、税法上、法人が役員(取締役など)に対して支払う給与のうち、定期同額給与以外の支給で税務上損金として認められるための制度です。この制度は、役員に支払う給与が適切に管理され、過度に恣意的な金額が支払われないようにすることを目的としています。
事前確定届出給与を税務署に適切に届け出た場合、その役員報酬は企業の損金に算入されます。これにより、企業の課税所得が減少し、法人税が軽減されます。
つまり、役員賞与(ボーナス)は税法上損金不算入(経費処理できない)ため、支給したとしても損金にならず、それ相当の法人税がかかります。
事前確定届出給与の届出をすれば、役員賞与が損金として処理できます。よって利益圧縮が図られて、法人税を節税できることになります。
事前確定届出給与は役員が賞与をもらう場合に、うまく活用されれば損金に計上でき、法人税の節税につながります。
ただし、そのためには株主総会議事録の作成、税務署への届出、届出どおりに支給する必要があります。
税務上メリットはありますが、否認リスクもありますので、顧問税理士さんとよく相談して対応されることをお勧めします。
(関連URL)
国税局HPより 事前確定届出給与に関する届出
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/5104.htm