未来会計図の肝である損益分岐点分析の解説をします。ちょっと今回は文章だけになってしまってます。読むのにきついかも分かりませんが、がんばって目を通してください。
未来会計図表は一般の損益計算書と違い、費用項目を変動費と固定費に分けて集計した計算書であり、主に収益性の分析に使われる計算書です。
他に変動損益計算書と呼ばれています。
未来会計とは、現在の損益構造から損益分岐点分析を使って未来の売上や利益をシミュレーションする会計と定義します。
その未来会計を表現できる図表のため、未来会計図表と呼んでいます。
私がこの未来会計図表に出会ったのは、今から10年程前に東京のある先生のセミナーに参加した時です。
以来先生の日本中に未来会計を広めて、会社の成長と安定に貢献するという理念に感動して、
私もそのお手伝いをしているところです。
損益分岐点分析には変動費、固定費の他に「売上ー変動費」で計算される粗利益(限界利益ともいいます)、
粗利益➗売上高で計算される粗利益率、
固定費➗粗利益で計算される損益分岐点比率
といった文言が登場します。損益分岐点分析では、損益分岐点売上を計算することができます。
損益分岐点売上とは、粗利益と固定費が同額になるときの売上高です。
これは重要なことですので、覚えておいてください。
損益分岐点分析でできることは、損益分岐点売上を求めるだけではありません。
赤字になったとき、あとどれだけ売上があれば損益トントンになるかを、
赤字額を粗利益率で割り返すことで求めることができます。
など売上のシュミレーションができます。
また、黒字の場合、粗利益と固定費を比較して、
損益トントンになるまでにあとどれだけ固定費が使えるかといったこともシュミレーションできます。
損益分岐点分析のメリットは一重に固定費や利益を変数として売上のシュミレーションができることです。
あとどれだけ頑張ればいいかを数字で示してくれます。
デメリットはありません。しかし限界はあります。
売上のシュミレーションでは「数量」の増減だけをとらまえます。
価格は一定であると仮定しています。
よって数量がいくら変動しても価格は変化しない前提で計算します。
固定費も売上数量の増減に対して常に一定であると仮定します。
売上が増えてくるとスタッフの人数も増やしたりして人件費をアップするはずですが、
人件費も一定であると仮定します。
損益分岐点分析はシンプルな分析手法です。
仮定計算も多くて現実的ではないかも分かりません。
しかし、損益分岐点売上を求めるためだけに使うのではなくて、固定費が増えたときにどれだけ売上を伸ばせば賄えるか、といったシュミレーションができることが重要です。
ここまで見ていただいた方ありがとうございます。
文字だけではイメージができないと思いますので、
次回からケーキ屋さんを例にとって解説していきたいと思います。
何回のシリーズになるか分かりませんが、未来会計図表の使い方を解説していきたいと思います。
是非読んでいただきたいと思います。