Categories: 法人税

中古資産の耐用年数について

中古資産を取得して事業の用に供した場合には、

その資産の耐用年数は、法定耐用年数ではなく、

その事業の用に供した時以後の使用可能期間として見積もられる年数によることができます。

但し、中古資産の耐用年数の見積もりが困難な場合、次の簡便法が認められています。

中古資産の耐用年数の簡便法

(1)法定耐用年数の全部を経過した資産

   中古資産の耐用年数=法定耐用年数×20%

(2)法定耐用年数の一部を経過した資産

   中古資産の耐用年数=(法定耐用年数―経過年数)+経過年数×20%

なお、これらの計算により算出した年数の1年未満の端数は切り捨てます

また、計算結果で2年に満たない場合は2年とします。

簡便法の計算例

(設例1)

法定耐用年数30年、経過年数12年

中古資産の耐用年数=(30年ー12年)+12年×20%

=18年+2.4年

=20.4年→20年(1年未満切り捨て)

(設例2)

法定耐用年数5年、経過年数4年

中古資産の耐用年数=(5年ー4年)+4年×20%

=1年+0.8年

=1.8年→2年(2年未満は2年とします)

=1.8年

簡便法を使えないケース

(1)中古資産を事業の用に供するために支出した資本的支出の金額が、

その中古資産の再取得価額(中古資産と同じ新品のものを取得する場合の取得価額)の

50%に相当する金額を超える場合には、

耐用年数の見積りをすることはできず、法定耐用年数を適用することになります。

(2)中古資産の耐用年数の算定は、事業の用に供した事業年度において行うものですので、

その事業年度において耐用年数の算定をしなかったときは、

その後の事業年度において耐用年数の算定をすることはできません。

参考URL:国税庁No.5404

清水 健

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